理事長 木之内 均
私は35年前に農外から新規参入しました。現在、新規参入に対する地域や行政の考え方が以前より大きく変化しているとは逆に、就農して定着するまでの課題は、あまり変わることなく、研修受け入れ農家や、参入者個人に負担がかかっていると感じています。
熊本県は全国でも優秀な農業県であり、産地としての地位もトップを行く作目が数多くあります。しかし、地域や現場にいる私たちが感じているのは「10年後、20年後はどうなるのだろう」という、担い手不足に対する不安です。
今後は、後継者だけに頼るのではなく、幅広い分野や地域から受け入れざるをえないことは誰が見ても明らかです。しかし、現実問題として新しい流れを作り出す事は、決して簡単ではありません。新規参入者を募集し、研修を受け入れ、住居や農地を探し、定着するまで支援して行く事を各関係機関は必死で検討し模索しています。また、実践的研修を受け入れている農家も手探り状態です。
特に若い担い手確保が急務である今、県内において数々の経験とノウハウを持つ方々が結集することで、お互いの情報を持ち寄り、より良い受け入れ態勢と教育システムを構築して行くことが、この協議会の最大の目的と考えています。 またこのノウハウは多様化する農業情勢において、後には一般の後継者育成にも役立つものと考えています。
更に県内各地に散らばっている新規参入者のよりどころとなり、先輩方の経験を生かせる場になればと考えています。人の流動が少ない農村社会において、新規参入者が入ることは、多くの課題もありますが、新しい芽を出させる可能性も大きいと考えています。
熊本県就農支援機関協議会はまだこれからが本格的な連携活動の始まりですが、農業の幅広い担い手つくりと定着に向けて、各関係機関の垣根を越えて努力して行きたいと考えておりますので、今後とも皆様のご協力をお願いいたします。
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